人工関節について
当院人工関節チームでは、手術の安全性と精度を高めるためナビゲーション手術を導入しています。
・変形性関節症の治療法は?
初期であれば筋力訓練などの運動療法が最も大切です。痛みがある場合には内服薬や注射を使います。 それでも痛みの為、日常生活がままならない患者さんには年齢にもよりますが、回復のスピードが速く、基礎的な日常生活を取り戻せる人工関節置換術をお勧めします。
人工股関節全置換術、人工膝関節全置換術やリバース型人工肩関節置換術は、進行した変形性関節症の患者さんの傷んだ関節の表面を、金属のインプラントに置き換えることにより機能を改善する手術です。これにより多くの患者さんで痛みが改善します。手術前は近所へ買い物行くことが困難だった人が、手術後に旅行や軽いスポーツなどを楽しむことが期待できます。 一般的に手術翌日から立位歩行訓練を開始し、約2‐4週で退院が可能です。
・ナビゲーション手術のメリットは?
人工関節手術では、患者さんに合わせて正確にインプラントを設置することが手術後の機能の向上につながることが知られています。
まずナビゲーション手術前に、CT検査でのデータを使って患者さんごとに最適なインプラントの設置位置を決定し、3次元の設計図を作成します。 手術中はリアルタイムで骨や関節の位置を正確に把握できるので、通常の人工関節の手術に比べて誤差が少なくより正確に最適な位置に人工関節の設置(精度約90%)ができます。(ナビゲーション非使用では精度は約70%) さらに、筋肉や靭帯などへのダメージが従来の手術よりも少なく、手術後の痛みが軽くなる、機能の回復が早くなるといった効果も期待できます。
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