検査室
医療における検査室とは、病気を見つける場所です。
患者さんの多くは不安を抱えて検査室にいらっしゃいます。
当検査室ではそういった気持ちに寄り添った検査の提供に努めています。
オールラウンドで活躍できる臨床検査技師の育成を行い、場所を問わず他職種と連携して業務にあたることで、より患者さん一人一人に適した医療の提供に貢献できると考えています。
検査内容にかかわらず、どんなことでもご相談ください。
検査室室長 魚岸
実施している主な検査
採血室
患者さんから血液を採取します。採血量は検査に応じて大体5~10mL(小さじ1~2杯)程度採取しています。
血液は直ちに項目に応じた試験管へと分けていきます。
検体検査室
患者さんから採取した血液、尿などの検体を分析装置にかけていきます。
生化学検査
体の栄養素であるたんぱく質や脂質、電解質(ミネラル)や、肝臓や膵臓など各臓器に障害が起きた時に出てくる酵素など体の機能に関する成分を検査しています。
糖質検査
血糖、ヘモグロビンA1cなど検査しています。
糖尿病ではこれらの値が高くなります。
血球算定検査
赤血球や白血球、血小板の数や大きさなどを分析しています。
貧血や炎症などに関わる検査です。
免疫検査
悪性腫瘍があると高くなる腫瘍マーカーや肝炎ウイルスなどの感染症検査、心筋梗塞、心不全で上昇するトロポニンTやNT-proBNPなどの検査を行っています。
凝固検査
止血機能が正常に働いてるかどうかの検査です。
PT、APTT、Dダイマーの検査を行っています。
輸血検査
血液型、不規則抗体スクリーニング、交差適合試験を院内で行っています。
不規則抗体スクリーニングはカラム法、試験管法どちらも行えるようにしています。
その他
その他にも、尿の性状をみる検査や、のどや鼻に菌やウイルスがいるかどうか調べる簡易キット、遺伝子検査(等温核酸増幅法)など行っています。
生理機能検査室
12誘導心電図・マスター2階段負荷心電図
心筋梗塞や不整脈などを調べます。手足と胸に計10個の電極をつけて12パターンの波形の解析を行います。
安静時には症状がなくても、運動時に胸の苦しさなどの症状がある場合は、階段の昇り降りによる負荷をかけて検査する場合もあります。
超音波検査
肝臓などの腹部や心臓だけでなく、甲状腺、下肢静脈、泌尿器、頚動脈、関節の超音波(エコー)検査を行っています。高い周波数の音波を電気信号に変えることで、からだの中を画像としてみることができます。
検査時の注意点
- 腹部エコー
- 朝食はとらずに来院ください
- 泌尿器エコー
- ぼう胱に尿がたまった状態で来院ください(ためる必要がない場合もあります)
- 頚動脈エコー、
甲状腺エコー - 首元を隠すような洋服(タートルネックなど)は避けてください
肺機能検査
スパイロメーターという検査機器を使い、肺に出入りする空気の量で肺や呼吸器に疾患がないか検査します。
肺機能検査は患者さんの協力が必要な検査です。
検査者と一緒にできる限り吸ったり吐いたり頑張りましょう。
ABI
血管伸展性をみる検査になります。血管の硬さ、詰まりの程度の検査になります。血管年齢がわかります。
24時間ホルター心電図
24時間、小型の心電計をつけて生活し、その間に不整脈などがないか検査します
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査
日中に急な睡魔に襲われたり、運転中に居眠りしそうになったり、大きなイビキをかいたり、寝ても疲れが取れないなどはありませんか?睡眠時に何度も呼吸が止まっていると、これらの症状が出てくることがあります。
当院では、2種類の終夜睡眠ポリソムノグラフィー検査(PSG)を行っています。
自宅で簡単に検査できる簡易検査と、入院で精密検査になります。
検査で無呼吸だと診断されたら、持続陽圧呼吸療法(CPAP)の治療に移ります。